商品詳細
Description

カキえもん

Oyster

"KAKIEMON"

[ 厚岸町 ]

自然と人が紡ぐ、奇跡の牡蠣

北海道東部に位置し、全国的に有名な牡蠣の産地、厚岸。

厚岸の牡蠣は、日本で唯一、年中食べることが出来る。

太平洋から厚岸湾さらに厚岸湖とつながる他には類を見ない環境が、

一年中美味しい牡蠣を出荷できる大きな理由だ。

厚岸の人たちと牡蠣は、古くはアイヌの人たちの食料として、その後は町の生業として

数百年にも渡る関係は今もなお、豊かな環境と共に大切に引き継がれている。

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他に類を見ない「牡蠣」のための土地

 厚岸は、太平洋から続く大きな湾(厚岸湾)と、湾と直接つながる湖(厚岸湖)を持っている。

 厚岸湖には、山や湿原を通りたくさんの有機物を蓄えた別寒辺牛川(べかんべうしがわ)が流れ込む。厚岸湖のように海水と淡水が混合する汽水湖は、適度な塩分で育つ植物性プランクトンが豊富な環境を生む。また太平洋厚岸沖は、暖流の「黒潮」と寒流の「親潮」が交差する「潮目」と呼ばれ、多くのプランクトンが集まる絶好の場所。

 この厚岸湾・厚岸湖の環境はプランクトンを餌とする牡蠣にとって、これ以上ない恵まれた場所であることがわかる。

 非常に稀ではあるが、外海に毒性プランクトン(赤潮など)が発生したときには、厚岸湾やその奥にある厚岸湖の豊かな漁場が大切な牡蠣を守る役割も果たしている。

 

 また厚岸は夏場も気温が上がらないため、年中通して水温が低い。そのため、牡蠣の成長はゆっくり進む。通常、牡蠣は1~2年で出荷になるが、「カキえもん」は3年かけてじっくり育てる。時間をかけて豊富な栄養をその身にぎゅっと閉じ込めるため、甘みとコクが濃厚になる。

 

美味しく食べて欲しい気持ちが安全を作る

 「やっぱり生で食べて欲しい」と生食をオススメする厚岸の牡蠣は、

 安心して食べてもらうための取り組みも徹底している。水揚げされた牡蠣は、紫外線を照射して殺菌された海水(紫外線殺菌海水)の中で蓄養し毒性を持っている可能性がある海水を全て吐き出させる。国の規定では24時間のところ、厚岸漁協では48時間。また、週1回の貝毒検査も欠かさない。

 その念入りな取り組みに、「生で食べて欲しい」という気持ちが感じられる。

 

 「カキえもん」の大きな特徴は、シングルシード方式と言われる養殖方法。

 通常の牡蠣の養殖では、数珠繋ぎにした帆立貝の殻に、数個の稚貝を付着させ、海の中で吊るした状態で育成させていく。1つのホタテの殻に複数の牡蠣が定着しているため、ほかの牡蠣の影響を受けサイズや形にバラつきが多くなる。

 それに対してシングルシード方式では、パウダー状に砕いたホタテの殻に稚貝を定着させるため、1つ1つが独立して育つ。籠の中で海流に揉まれ転がりながら育つ「カキえもん」は、栄養豊富な海の中で3年かけて伸び伸び育っていく。

 

 国内で流通する牡蠣の多くは三陸で作られた種苗(稚貝)を購入し、それぞれの海で育てるのだが、「カキえもん」は、厚岸生まれ・厚岸育ち。

 形が良く、厚岸の環境に適合する母貝を選別し、人工授精させ、そこからふ化させた幼生(赤ちゃん)を植物プランクトンを与えながら、養殖用種苗として育成する。いわばサラブレットだ。

 その後、3~5mmほどに成長した稚貝は、漁師の手に渡り、漁師によって丁寧に育てられていく。海に出したらあとは育つのを待つ…と思いがちだが、生育状況を見極めながら、湾と湖を移動させる。漁師一人ひとりによる育成場所の違い・状況の見極め、飼い方のこだわりにより、牡蠣の味は少しずつ違うというから面白い。知恵と工夫によって、厚岸産の牡蠣は作られている。

 

 

養殖だけど養殖じゃない!自然と共に作る牡蠣

 養殖だけど、養殖じゃないのだと強く言いたい。養殖というと、撒き餌をして太らせるという印象だが、厚岸の牡蠣が食べる餌は自然が供給してくれる天然のプランクトン。

 厚岸町カキ種苗センターの武山所長は「天然の生産力に完全に頼っている。海とどううまくやっていくかが大事だ」と言う。自然が与えてくれる餌の供給量以上に勝手に生産は出来ないのだ。今回インタビューに協力してくれた漁師歴35年の堀さんをはじめ、厚岸に住む人たちはこの環境の大切さを深く強く考えていることがお話から伝わってくる。

 

 厚岸漁業協同組合では、毎年、厚岸湖に流れ込む別寒辺牛川流域での植樹活動を30年以上前から行っている。森や湿原の栄養分が湖に流れ込むことが、豊かな厚岸湖・厚岸湾を作っている。豊かな森が豊かな海を作る、厚岸では森と海を守り育てる文化が出来ている。

 

 「厚岸」という土地の名がアイヌ語の「アッケシシ(牡蠣のあるところ)」から由来しているという(説がある)。古くは大小65にもなる牡蠣島が存在していたという文献や伝説も残る。

 海の幸と漁の安全を守る神として厚岸湖に建立された「牡蠣島弁天神社」(1781年より以前に建てられていたようだが詳細が分からないという)を大事にしていることからも、昔から牡蠣と共に生活してきた先人たちから受け継いだ土地であり海であり、またその場所への愛情も感じることができた。

 

 類稀な自然環境と、古来から続く牡蠣の文化、今を作り守る人が紡いだ奇跡の牡蠣。

 「カキえもん」の美味しさの源泉はとても深い。